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鉱物油・部分合成油・全合成油――3タイプを完全攻略
愛車のエンジンを守る第一歩は、「ベースオイル × 規格 × 粘度」の三つ組み合わせをきちんと理解することから始まります。

オイルなんて安いので十分っスよね?



甘い! 種類・規格・粘度を外すとクラッチが滑って泣きますよ!
この記事で分かること: 3タイプのベースオイルから最新JASO添加剤・粘度・交換手順・環境トレンドまで、解説します!
1. ベースオイルはこの3種類だけ
タイプ | APIグループ | 特徴 | こんな人に◎ |
---|---|---|---|
鉱物油 | Group I/II | 原油精製そのまま。酸化・高温に弱いが価格最安 | 年3,000 km以下 |
部分合成油 | Group III | 鉱物+合成基油。価格と性能のバランス良し | 通勤&週末ツーリング派 |
全合成油 | Group IV(PAO)/V(エステル) | 高温高回転に強く、粘度低下が少ない | スポーツ走行/真夏渋滞多めの人 |
全合成=高級フルーツジュースかな。。。
JASO――規格を知らずに入れると損!


- JASO MA/MA1/MA2:ウェットクラッチ車用。MA2は摩擦係数が最も高く、クラッチ滑り対策にベスト。
- JASO MB:スクーターなど乾式クラッチ車向け。低摩擦で燃費重視。
- 2023年改定ポイント
- クラッチ滑り試験がより厳格になり、MA2の性能幅を細分化。
- API SP相当まで受け入れ、触媒保護性能を底上げ。
粘度と交換サイクルでエンジン寿命が決まる
走り方 | 冬 | 通年 | 高負荷(峠/サーキット) |
---|---|---|---|
推奨粘度 | 5W-30 | 10W-40 | 10W-50 以上 |
- 交換目安:3 000〜5 000 km/半年。全合成油なら+1 000 km延命可。
- DIY派の要注意点:ドレンボルトはトルクレンチで20-25 N·mを守るべし。(車種による)
添加剤パッケージのウラ側
主要添加剤 | 役割 | ウェットクラッチ注意点 |
---|---|---|
ZDDP(亜鉛系) | 摩耗防止・酸化防止 | 適量ならOK |
モリブデン系摩擦低減剤 | 省燃費 | 濃度が高いと滑りの原因 |
清浄分散剤 | スラッジ防止 | 問題なし |
粘度指数向上剤 | 高温でも粘度維持 | せん断で劣化が早い |
Friction Modifier 無配合”表記があると安心度がアップしますよ!
粘度・VI・温度レンジをマスター


合成油のメリットを確認!
シーズン/用途 | 寒冷期 | 通年 | 高負荷(峠・サーキット) |
---|---|---|---|
推奨粘度 | 5W-30 | 10W-40 | 10W-50〜60 |
- W前の数字 = 低温流動性。
- 後ろの数字 = 100 ℃での粘度。“大きい=高温でも粘度保持”。
- 合成油は粘度指数(VI)が高く、0W-20/0W-30など超低粘度でも油膜切れしにくい。
走行環境に合わせて“前後セット”で粘度を選んでみてくださいね!
データで見る“いま選ばれている”オイル事情
- 国内二輪販売台数:2023年は40.5万台で回復基調、若年層比率も上昇。
- 低粘度化トレンド:SAE 5W-30が市場シェア35 %、0W-20は25 %だが2030年に40 %へ伸長予測。
- アジア太平洋の自動車潤滑油市場:2024年3.1兆円規模、年8〜9 %で成長中。
よくある質問(Q&A)
Q1. 車用オイルを流用するとどうなる?
A. 低摩擦添加剤でクラッチが滑る危険。必ずJASO適合を選びましょう。
Q2. 低走行でも半年で交換すべき?
A. 湿気・酸化が進むため、距離より時間で管理するのが無難です。
Q3. スクーターにMAオイルを入れても大丈夫?
A. 走れますが、燃費はMBの方が良好。とくに125 cc以下ならMB推奨。
まとめ ― “種類×規格×粘度”をセットで選べ!
- 鉱物・部分合成・全合成の特徴を押さえて走り方に合ったタイプを。
- JASO 2023+APIグレードを確認し、クラッチ滑りや触媒劣化を防止。
- 粘度と交換周期を守ればエンジン長寿命&財布にもやさしい。
ぜひ、色々なオイルを試してみてくださいね!
では、またの記事でお会いしましょー!